税金付き(levy)モザイク (はじめに)
NEMのモザイクには税金徴収(levy)機能というものがあり、モザイク作成時にそれを設定することが出来ます。そのことに関して書こうと思います。
levyの意味はこちら。
NEMの税金付きモザイクはそのモザイクを送金する時に、通常手数料と別に税金を課すことができます。説明は下記図のとおりです。
何に使えるのか?
早速ですがNEMの税金機能がどうやって使われることが考えられるかを一例を持って説明したいと思います。(ほんの一例です)
例えばここに「GJモザイク」というモザイクがあったとします。そして、それと同時に絵や作品を自分が良いねと思ったらGJモザイクを送る遊びがあったとします。
このサービスにはサービス提供者と呼ばれる主催が存在していると考えられます。GJモザイクを作った人ですね。何もしなければGJモザイクの作成、GJモザイクを送る為の専用ソフトウェア(あれば)の開発費、維持費は全て主催の負担となります。
ここで、税金が活躍する時が来ます。GJモザイク作者はGJモザイクに税金を課すことで負担を利用者にも支えてもらうことができます。
これなら主催者の負担は軽くなるし、利用頻度が多い人が多くの支援を自動的におこなうことができますね。あくまで一例ですが、NEMの税金機能はこうして使われることを想定して作られたものでは無いかと考えます。
(個人的には"サービスには主体がいる"という考えがとてもNEMっぽいしその設計思想を表しているように感じます)
Levyの問題点
全ての物事には良い面と悪い面が有ります。先に税金の良い面を紹介しました。では、悪い点はどこなのか。
一言で言うと「相手のアドレスからお金を吸い取ることに使える」ことです。下記図で簡単に説明します。
誰かからモザイクを貰ったけど、NanoWalletのダッシュボード占領して邪魔だから適当なアドレスに送って捨てようと送ると、知らない間に税金も一緒に送られます。
NEMはパブリックブロックチェーンなので被害を訴えてもロールバックすることは実際不可能であると考えたほうが良く、攻撃者の一人勝ちとなります。
税金機能自体は悪いものではありません。ちょうどメール機能が悪いのではなくスパムメールが悪いのと同じです。
では不審なモザイクを誰かから送られた時はどうすれば良いのか。簡単です。無視してください。それだけです。モザイク作成にはお金(xem)がかかります。攻撃するにもコストがかかるので、無視することが攻撃者への反撃になるのです。
lebyの確認(NanoWallet)
悪意?実験?
「GJモザイク」を送れば相手は喜ぶと思っても、何の挨拶もなしにいきなり送りつけると相手を戸惑わせるかも知れません。たとえそのモザイクに税金が付いていなくても。
これもちょうどメールと同じなんですよね。
・・・うざいですよね。うっかりカアチャンからのメールも一緒に消しそうになりますよね。
相手に送るのは構わないでしょう。個人の自由なので。しかしそれによって相手にどう思われてもいけないと覚悟はすべきですね。税金をつけたモザイクをいきなり相手に送ればそれに対する相手の反応には覚悟を持つべきです。
要は悪意があると受け取られても仕方ないと前もって思っておく必要があると思います。
問題は仕組みで解決しましょう
悪意の有無は一旦置いておいて、自身の知らないところでお金がウォレットから出て行くのは悲劇です。これはなんとかしましょう。
警告しても殆どの人の耳に入ることはないと思うし分かっていても"うっかり"があるのが人間なので、そういうものは仕組みで解決すればいいと思います。具体的には
- 大金の保管用にはxemだけしか対応していないウォレットを利用する
- xem以外のモザイク送金はホワイトリストで許可したものしか表示させない、送れないウォレットの開発